2020年は8割近い従業員のメンタルヘルスが悪化、改善のカギは「ロボット上司」?【オラクル調べ】

日本を含む11カ国、12,000人を対象に「メンタルヘルスと、AIテクノロジーやロボットの活用」について調査。

米Oracle(オラクル)とWorkplace Intelligenceは、「職場でのメンタルヘルスと、AIテクノロジーやロボットの活用」について、経営層・従業員1万人以上を対象とした調査の結果を発表した(日本の調査対象は1,000人)。

「これまでのどの年よりも、職場でストレスと不安を感じた」人は70%

2020年は、新型コロナウイルスに象徴される1年だったが、世界の従業員の78%が「メンタルヘルスに悪影響があった」と回答した。具体的には「ストレスの増加」38%、「ワーク・ライフ・バランスの喪失」35%、「極度の疲労(燃え尽き症候群)」25%、「社交がないことによる気力減退」25%が上位となった。

「これまでのどの年よりも、職場でストレスと不安を感じた」と回答した人は70%。国別で見ると、「インド」84%、「UAE」81%、「米国」74%」がトップ3。「日本」は61%で「ドイツ」52%に続き下位から2番目だった。

また「職場でのメンタルヘルスの問題(ストレス、不安、極度の疲労)が家庭生活に影響した」という人は全体の85%。国別では、「インド」93%、「UAE」91%、「ブラジル」90%、「中国」89%、「韓国」89%、「フランス」86%」、「米国」83%、「英国」81%」、「イタリア」78%、「ドイツ」77%、「日本」76%といずれの国も高い。

最も多く見られた影響は、「睡眠不足」40%、「体調不要」35%、「家庭での幸福感の減少」33%、「家族関係の悪化」30%、「友人からの孤立」28%だった。 

「メンタルヘルスのサポートを人よりもロボットに頼りたい」は82%

こうした状況に対しITテクノロジーでは、ビデオ会議やコミュニケーションツールなどが活用されているが、「メンタルヘルスのサポート」はどのくらい期待されているのだろか?

「メンタルヘルスのサポートを人よりもロボットに頼りたい」という回答は82%。国別では「インド」92%、「中国」89%、「韓国」87%、「UAE」86%、「ブラジル」86%、「日本」82%、「米国」75%、「イタリア」71%、「ドイツ」70%、「英国」69%、「フランス」68%だった。「ロボットは決めつけをしない」「問題を共有する上で先入観がない」「医療に関する質問に迅速に回答してくれる」といった理由があがった。

さらに「仕事上のストレスや不安を上司よりもロボットに話したい」は68%、「ロボットをセラピストまたはカウンセラーとして利用したい」は80%にまで達している。また75%が「仕事でのメンタルヘルスの改善にAIが役立った」と回答している。

また、「メンタルヘルスのサポートのために自身の会社がテクノロジーを利用する」ことを望んでいる人も多く、「医療情報へのセルフサービスでのアクセス」36%、「オンデマンド・カウンセリング・サービス」35%、「プロアクティブな医療モニタリング・ツール」35%、「健康または瞑想アプリの利用」35%、「医療に関する質問に答えるチャットボット」28%があがっている。

効率よく気兼ねしないで相談ができるという点で、“AIやロボットのメンタルヘルスへの応用”が急速に求められているようだ。なお実際の主な利点について聞くと、「仕事の効率化に必要な情報の提供」31%、「作業の自動化と仕事量の削減による極度の疲労の防止」27%、「仕事の優先順位付けによるストレスの軽減」27%があがった。

調査概要

  • 【調査対象】グローバル11カ国(米国、英国、UAE、フランス、イタリア、ドイツ、インド、日本、中国、ブラジル、韓国)、22~74歳の従業員
  • 【調査方法】Savanta, Inc.が実施
  • 【調査期間】2020年7月16日~8月4日
  • 【有効回答数】12,347人(日本の調査対象は1,000人)
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