3年間で「電話」利用者が78%へ減少、「消費者が望む、企業とのコミュニケーション手段」とは?【トランスコスモス調べ】

ファンを生み出すプロセスを図解した「優良顧客育成地図」を初公開。

トランスコスモスのAI研究所である「Communication Science Lab」は、「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2019」の結果を発表した。2016年より実施しており今年で4回目。

同調査は、消費者と企業のコミュニケーションの実態を把握することを目的としており、直近6か月間のうちに企業とコミュニケーション経験がある人たちにアンケートを行っている。今回は、従来の調査に加え、消費者をファンに育成するためのプロセスを独自に模式図化した「優良顧客育成地図」も公開している。

企業コミュニケーションは「多様化への適合」が最新課題に

今回の調査では、「多様化が進むコミュニケーションスタイル」に焦点を当てている。まず、「消費者同士のコミュニケーション」(友人・知人などとのコミュニケーション手段)では、「メッセージングアプリ」が2016年度調査(45%)より13ポイント上昇し58%になり、「電話」「Eメール」を上回った。「SNS」も23%から33%にまで上昇し、“音声・テキスト”から“画像・絵文字やスタンプも交えた感情表現”へとコミュニケーションが移り変わっている。

 

続いて「消費者と企業のコミュニケーション」について聞くと、「電話」が86%→78%と減少した一方で、「公式サイト(スマホ)」は49%→72%と急増し、電話に迫る勢いを見せた。「メッセージングアプリ」「チャット」も上昇しており、デジタル手段が定着していることが分かる。

 

利用実態増加率、利用意向増加率で見ると、スマホを起点にしたチャネルが増加。「メッセージングアプリ」「チャット」は利用意向が高い。消費者はニーズに応じてチャネルを使い分けているとみられる。

 

なお「あなたが好きなときに好きなコミュニケーション手段で問題解決できるとしたら、その企業・ブランドへの購入・利用意欲が高まりますか?」と聞くと、77%が「とても高まる+高まる」と回答している。

ファンを生み出すプロセスを図解した「優良顧客育成地図」

今回の調査では、新たに「優良顧客育成地図」が公開された。“消費者が企業・商品を認知し、比較検討の結果、購入を決定し、リピーターやファンになり、クチコミを拡散するまで”のプロセスを、独自の視点を加えつつ数値で可視化したものだ。全世代版・若年層版・中間層版・高齢層版のそれぞれで、「興味・関心ごとは、何で情報収集する?」「比較・検討時に、誰かに相談する?」「購入時に不満が生じたらどうする?」「ファンになったきっかけは?」など、10以上の段階でデータ分析を行っている。

全世代版によると、「消費者が興味・関心ごとを情報収集する際の情報源」では、すでに「ネット」82%が「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4マス」77%を上回っていた。また、消費者の72%が「新たな商品の購入に先立ち、店舗やWebを使って知らない商品の情報も積極的に収集・検索する」と回答している。消費者が最終的に購入を決定する際には、「品質」「価格」だけではなく、「クチコミ」35%や「企業とのコミュニケーション体験」33%が決め手になっていた。

 

具体的な企業コミュニケーションの施策では、「SNSやAIが買い忘れ防止や商品選びを手助けしてくれるサービス」を消費者の54%が、「Webと店舗の両方の良さを活かしたWeb接客サービス」を見込み客の61%が利用したいと回答している。

 
 

調査概要

【調査対象】直近6か月間のうちに企業とコミュニケーション経験がある男女
【調査方法】インターネットモニター調査(60問)
【調査時期】2019年8月~9月
【有効回答】3,097件

 

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