キャッシュレス決済「少額だと嫌がられる」は消費者の思い込み、事業者の8割は歓迎【JCB調べ】

キャッシュレス決済が便利と感じつつ、過半数が利用にさまざまな不安ポイントを抱えていた。

ジェーシービー(JCB)は、キャッシュレス決済に関する調査結果を発表した。全国の20~60代の一般消費者1000名と、20~60代の会計担当者(コンビニ/居酒屋のレジ業務担当、タクシー運転手)300名を対象に、利用・導入状況、その影響などを聞いた。

消費者はワガママ? キャッシュレス決済が便利と感じつつ、使うのは不安

まず一般消費者に、「現在のキャッシュレス決済の利用頻度」を聞くと、「1日に4回以上」3.1%、「1日に2・3回程度」6.6%、「1日に1回程度」10.6%、「週に3・4回程度」17.1%、「週に1回程度」20.6%に分布。「週に1回以上」で集計すると58.0%がキャッシュレス決済を利用している。

「現金支払いより、キャッシュレス決済のほうが便利か」と聞くと、5人中4人となる80.7%が「キャッシュレス決済のほうが便利」と回答した。

しかし、キャッシュレス決済をすでに利用している758人に対して、「利用をためらった経験があるか」と聞くと、65.8%が「ある」と回答。理由としては「使えるかどうかわからない」32.5%、「残高が足りるかが心配」31.3%、「少額だと嫌がられる気がする」28.9%が上位となり、“システムや使いこなしへの不安・不信”が思った以上に強いことがわかる。

キャッシュレス決済をすでに利用している758人に「キャッシュレス決済が使えないとわかった店舗について、来店意欲が下がるか」を聞くと、53.5%が「下がる」と回答。「来店を取りやめた経験が実際にあるか」を聞くと、39.3%が「ある」と回答した。“利用に不安は感じるが、実際に利用できないとわかると来店意欲は下がる”という、消費者のワガママな願望が感じられる結果となった。

事業者側のほうが積極的、少額決済も問題無し!

こうした一般消費者の感覚に対して、支払先である事業者はどう感じているのか? コンビニエンスストア/居酒屋/タクシーで会計業務を行っている事業者にも調査を実施。キャッシュレス決済の導入状況は、コンビニエンスストアが93.0%、居酒屋が77.0%、タクシーが74.0%が何らかのキャッシュレス決済を導入済みだった。

未導入の事業者(「一部導入されている」「導入されていない」と答えた129人)に「キャッシュレス決済の必要性」を聞くと、「キャッシュレス決済があったほうがいい」という回答は、コンビニ83.3%、居酒屋76.8%、タクシー74.5%となった。また、「会計業務を行っている際、一般消費者から取り扱っていないキャッシュレス決済手段について要望を言われることがあるか」を聞くと、68.7%が「要望を受けたことがある」と回答している。

また全体(300人)に「お客さんの会計時に、現金支払いとキャッシュレス決済のどちらが楽か」と聞くと、「キャッシュレス決済のほうが楽」という回答は、コンビニ81.0%、居酒屋65.0%、タクシー64.0%だった。

さらに「金額に関係なくキャッシュレス決済を利用してほしいか」を聞くと、コンビニ79.0%、居酒屋78.0%、タクシー76.0%が「利用して欲しい」と回答。一般消費者側が「少額だと嫌がられる気がする」とためらっている一方で、事業者側の約8割は「金額に関係なくキャッシュレス決済を利用してほしい」と思っており、すれ違いが発生していることが判明した。

調査概要

  • 【調査内容】キャッシュレス決済に関する調査
  • 【調査時期】2019年7月3日~9日
  • 【調査対象・有効回答数】
    (1)全国に居住する20~60代男女 1,000名
    (2)特定職業に従事する会計担当者 300名
     ※コンビニ/居酒屋のレジ業務担当者:各100名(男女各50名)、タクシー運転手:100名
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