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アフィリエイトの効果が出ていないEC事業者のためのアフィリエイト再入門講座

アフィリエイターにもっと商品を紹介してほしい! 2割以上の稼働率をキープするための4つのポイント

アフィリエイト広告運営の課題その2。稼働率の伸び悩みについて(連載第17回)

この記事は、姉妹サイトネットショップ担当者フォーラムで公開された記事をWeb担当者Forumに転載したものです。

アフィリエイト広告運用の課題。前回は「提携率の伸び悩み」について解説しましたが、今回は「稼働率の伸び悩み」について解説します。4つのポイントから運用方法の見直しをしてみましょう。

アフィリエイトプログラム開始直後は、提携承認後にバナーやテキスト広告を掲載してくれるアフィリエイターが多く、比較的高い稼働率をキープできる傾向があります。

なぜなら、「もともと御社を知っている」「商品に興味がある」「新着プログラム掲載中に先行で紹介をしたい」といった、活動に積極的で、興味を持って提携申請してくれるアフィリエイターが手をあげているからです。

ですが、運用開始から日が過ぎて提携数が増えてくると、「とりあえず提携をしておく」という様子見のアフィリエイターからの提携申請が増えてくることで、徐々に稼働率は下がっていきます

まずは「稼働率2割以上をキープ」を目標に運用していきましょう。

見直しポイント① 提携承認作業

【CHECK 1】申請してくれたアフィリエイターを待たせていませんか?

まず、現在どのように承認作業を行っているのか、ルール確認をすることをお勧めします。

以前、提携承認には自動承認と手動承認の2つがあることを解説しました。プログラムスタート時に手動承認を選択していた場合、注意が必要となります。

初期の運用ルールでは「1営業日内に、承認作業を行う」としていたのに、担当者変更や代理店変更のタイミングで引継ぎがうまくされず、承認作業が放置されていた……といったことが多々あります。

アフィリエイターは、提携申請を行う「手をあげた時」が、広告掲載のモチベーションが一番高い時です。よほど魅力的で、紹介したかった商品であれば別ですが、多くの場合、数日待たされると広告掲載の意欲がなくなってしまうこともあります。

まずは稼働率を上げるために、承認作業の運用がきちんと適応されているか確認をしましょう。

見直しポイント② 素材

「サイトやブログに掲載したいサイズのバナー素材がない」「シンプルなショップ名のみのテキスト素材が登録されていない」という理由で、掲載が進まない場合があります。

【CHECK 2】バナーは必須サイズがそろっていますか? 「使いたい」と思えるデザインですか?

バナー素材は、まずは最低限の必須サイズである

  • 100×100
  • 125×125
  • 250×250
  • 300×250
  • 336×280
  • 320×50
  • 468×60 (単位:px)

などの基本サイズが用意されているか、再度見直しをしましょう。

そして、特に女性向け商品の場合はバナーの見た目も大切です。とりあえずサイズを間に合わせで用意するというのではなく、アフィリエイターが「使いたい」「自分のサイトに掲載したい」と思うバナー素材を用意しましょう。

【CHECK 3】テキスト素材に不足はありませんか?

そして、アフィリエイターが最も活用するテキスト素材は、別途制作しなくてもASP管理画面からすぐに追加可能です。シンプルなショップ名、会社名、商品名などは必須です。素材一覧を確認し、不足していたら必ず追加をしましょう。

見直しポイント③ ニュースメール

【CHECK 4】ニュースメールで「掲載のきっかけ」を提案していますか?

素材を追加したら、ニュースメールを使ってアフィリエイターに案内しましょう。

ニュースメールでは新規広告素材の追加だけでなく、ショップのセール情報、季節のおすすめなど、更新のネタとなる情報提供を配信することで、アフィリエイターに掲載のきっかけを提供できます

すべてのASPで使える機能ではありませんが、管理画面から送信できるニュースメールはアフィリエイターとコミュニケーションをとれる数少ない機能の1つなので、使えるならぜひ、活用していきましょう。

【CHECK 5】どんな広告素材を追加したか、伝えていますか?

稼働率を上げるためには、送信する内容も重要です。新しい広告素材を追加したのに、「新しい広告素材を追加しました!」というだけでは、どの素材が追加されたのかアフィリエイターには分りません。アフィリエイターが自ら管理画面にログインして、素材の中から新しいものを検索してくれる……なんて期待してはいけません。できる限り手間を取らせない配慮が必要です。

機能として対応可能なら、「広告素材付き」で送信すると喜ばれます。

メールの文面に、登録しているバナーやテキストなどの広告素材を、個々のアフィリエイ ターに合わせて送信できる機能で、A8.netやリンクシェアアフィリエイトなどで利用できます。

こちらも文面に挿入できる素材にプラスして、どんな商品なのか、どういったニーズがあるのかといった情報もあわせて案内することで、アフィリエイターはメールを見ただけで記事を書くことができます。

【CHECK 6】アフィリエイターにとって読む価値のあるニュースメールになっていますか?

ニュースメールは、成果報酬額をアップする、報酬アップキャンペーンをするといった大きな予算をかけずに、アフィリエイターへ有益な情報を提供することで掲載を促す手段と言えます。

無作為に送信することは決しておすすめしませんが、商品の魅力や、どんな人が購入しているのかといった具体的な情報、季節のおすすめなど、アフィリエイターが掲載しやすいネタを提供することで、掲載を促進できます。

そのためには、アフィリエイターに有益な情報提供を定期的に配信し、「この広告主のニュースメールは、使えるネタがあるから読もう」と思ってもらえる関係性を築くことが重要です。

筆者がASP在籍時に担当していたセミナーでは、ニュースメールについての講座が「具体的ですぐ使える」と特に人気でした。

アフィリエイト向けメールはネットショップの顧客向けメルマガとは違い、お得感や、割引を押し出して「購入してもらうこと」がゴールではありません。「更新のモチベーションになること、記事を掲載してもらうための情報提供」が目的となります。

今までとりあえず送信していたけれど、あまり具体的ではなく「掲載してください!」と一方的な内容を送信していた…という場合は、他社のニュースメールなどを参考に、この機会にぜひアフィリエイターにとって魅力ある情報提供を心がけてみてください。

見直しポイント④ 報酬

【CHECK 7】同業他社の報酬をチェックしていますか?

プログラムスタート時には近しい商材を扱う他社プログラムの報酬設定を確認したと思います。そこから半年ほど経過すると、新規プログラムがどんどん参入していますので、アフィリエイト側の管理画面から、自社ショップのカテゴリーでどんなプログラムが始まったのか、再度見ておくことをお勧めします。

なぜなら、新規で近しい商品を扱っているショップがスタートして、自社よりも報酬率を高めに設定していると、掲載が進まない場合があるからです。

アフィリエイターは報酬率だけではなく、買いまわりのしやすさなども含めて掲載する広告主を選択していますが、「稼ぎたい」と思って活動をしていますので、報酬率で判断することも多々あります。同業他社にない優れた点、顧客に選ばれる理由があれば掲載は継続されますが、差別化が難しい場合は報酬率のみで選択され、最後はリンクの貼り替えということも。

この場合は、放置していても稼働率は上がりませんので、報酬設定の見直しを含めて検討する、より成果承認率を高める施策を検討する、期間限定で報酬アップキャンペーンをするなど対応していきましょう。

◇◇◇

アフィリエイト運用は継続してこそ、地道に伸びていくものです。

まずはアフィリエイターから選ばれる広告主になっているのか、定期的に自プログラムや運用方法について確認する習慣をつけましょう。

オリジナル記事はこちら:アフィリエイターにもっと商品を紹介してほしい! 2割以上の稼働率をキープするための4つのポイント(2016/09/16)

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