国内&海外SEO情報ウォッチ 「海外SEO情報ブログ」の鈴木 謙一氏が、日本と海外の検索マーケティング情報をさらっとまとめて毎週金曜日にお届け。
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モバイル検索の20%が今や音声検索に! などSEO記事まとめ7+4本

SEOも環境の変化に柔軟に対応していく必要アリ。特に激変しているモバイル環境に。

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「音声検索? 使わないよね」あなたがそうでも、若者はそうではない。実際に、モバイルで音声検索が増えてきている事実を把握しておくべきかもしれない。
ほかにもグーグルの中の人が語った「コンテンツ評価」「クロールとインデックス」「AMP」など12のQ&Aや、多言語サイトでのレビューの扱い、App Indexing、AMPによるエンゲージメント増加などなど、SEO関連の話題を今週もまとめてお届けする。

今週のピックアップ

モバイル検索の20%が今や音声検索に!
★★★★☆ 日本の状況を知りたい (Jeff Jarvis on Twitter)

グーグルの(モバイル検索)のクエリの20%が、今や音声検索だ。

音声検索の現状について、米グーグルのCEO、スンダー・ピチャイ氏はこのように紹介したそうだ。5月18~20日に米サンフランシスコで開催された Google I/O の基調講演での発言だ。

来日していたスイスグーグルのゲイリー・イェーシュ氏も、ISM Spin-off #1イベントのスピーチでこの件に触れた。

Over 20% of the searches are voice

20%という数字はAndroid端末での全世界の数字だ。日本だけの状況はどうなのかという問いに対してイェーシュ氏は、具体的に出せる数字はないとコメントしながらも、同じようなものではないかと語った。

日本はどうなのかをはっきりした数字で知りたいものだが、テレビCMでの音声検索の訴求や若者の利用状況などを見るに、我々が思っているよりも普及していると考えるべきなのかもしれない。

実際に、最近の若者はTwitterの入力も音声検索を使うという日本の事情も、少し前に話題になっていた。

実際に自分で音声検索を試したことがなければ、まずは試してみるべきだろう。そして、文字列入力での検索と音声検索の場合で検索ワードがどう変わるかなども、今後は意識していくほうがいいのかもしれない。

日本語で読めるSEO/SEM情報

今週は、日本語記事は少な目だが、そのぶん、ゲイリーとのQ&Aの情報をしっかりとお届けする。

日本にやってきたグーグルのゲイリーにSEOについて何でも聞いてみよう!
★★★★★ たいへん盛り上がったQ&Aセッション (ISM Spin-off #1)

グーグル スイスのゲイリー・イェーシュ氏が日本を訪問していた。この機会を利用して、イェーシュと米グーグルの長山氏、グーグル日本の金谷氏をゲストに招いたイベントが、In-house SEO Meetup主催のもとで開かれた。

Ask Me Anything!(なんでも聞いてみよう!)セッションでは、参加者から事前に募った多くの質問をイェーシュ氏たちにぶつけた。筆者も三方と一緒に前に出て、このAMAセッションに参加した。主だったQ&Aを紹介する。

AMAセッション
左から、金谷氏・イェーシュ氏・長山氏・筆者

グーグルのコンテンツ評価

Q アグリゲーションサイト(ほかのサイトのコンテンツを集めて配信するサイト)に対してグーグルはどのように考えているか? こうしたサイトは、オリジナルのコンテンツを提供しているとは言えないように思う。

A よそのサイトからのコンテンツをただ単に寄せ集めているだけなら、確かにオリジナリティに欠けているので、グーグルは評価したくない。ほかのサイトのコンテンツを集めるだけでなく、そのサイト独自の付加コンテンツも提供すべき。

Q "ブランド"としての評判、言い換えると“オーソリティ”を、グーグルはどのように判断しているのか?

A オーソリティ度を判断するようなアルゴリズムとしての指標を、グーグルは現状では使っていないと思う。

Q そのコンテンツが提供している情報が正しいのかそれとも間違っているのかをグーグルはどうやって判断しているのか?

A 情報が正確であるかどうかを、グーグルは判断していない

クロールとインデックス

Q 大規模サイトで、さまざまな条件で記事を絞り込む機能がある。結果として多種多様な切り口の記事一覧ページが生成される。これらのページをグーグルに適切にクロール、インデックスしてもらうにはどうしたらいいか?

A ユーザーにとって役に立つページをインデックスさせるようにするのが大切。また、重複コンテンツができないように気を付けるべきだ。

Q 「サイト内検索結果ページはrobots.txtでブロックしてクロールさせないように」と、以前はヘルプ記事で指示していた。しかし現在その指示は削除されている。グーグルは、サイト内検索の結果ページをどのように処理するのが適切だと考えているのか。

A ユーザーにとって役に立つページならば、サイト内検索結果ページをクロールさせて問題ない。しかし、検索結果がゼロのようなページをクロール・インデックスさせても、ユーザーには価値がない。ユーザー視点で考えてほしい。

Q Search Consoleのクロール統計情報で見ると、クロール活動が著しく低下している。サーバーのレスポンスに問題がないことは確認済み。どんな原因が考えられるか?

A 500番台のエラーが多発しているとクロール頻度が落ちることがある。サーバーの死活監視だけでなく、HTTPレスポンスコードもチェックしてエラーが発生していないかをチェックすべき。404エラーもクロール活動に影響することがある。

AMP

Q AMPは現在トップニュース枠に表示される。通常の自然検索のなかにも表示することを考えているか。

A 今のところは、AMPを通常の検索結果枠に表示することは考えていない。AMPコンテンツは、トップニュースとして掲載する。

Q AMPカルーセルが表示されるクエリはどのように決まるのか?

A ニュース的なトピックでカルーセルが出る。その検索クエリがニュース的なことに関連しているかどうかを判断する仕組みが働いている。

検索アナリティクス・ローカル・title書き換えなど

Q 検索アナリティクスで、PC向けサイトとスマホ向けサイトのデータの集計に、かなり大きな乖離がある。検索アナリティクスのデータは本当に信用できるのか?(同じ問題にあっている参加者が多数)

A データは信用できる。サイトが具体的にわからない状況ではこれ以上は言えない。

A (金谷氏からのアドバイス)そのサイトに固有の問題についての質問は、URLとともにオフィスアワーで質問してほしい。そうすればより具体的な助言ができる。フォームから質問を送信すれば、URLが公開されることはない。

Q ローカルビジネスを運営しているが、サービス提供エリアからかなり外れた場所での検索結果に出てきてしまう。サービス提供エリア内できちんと表示されるようにするにはどうしたらいいか?

A グーグル マイビジネスに登録するといい。

Q titleタグを書き換えられることを望んでいない。書き換えを防ぐことはできないか? またそうした手段をSearch Consoleなりで提供してほしい。

A ウェブには、たとえば「トップページ」のようなtitleタグを設定しているサイトが本当に多い。ユーザーの利便性を考えて、より適切なタイトルを検索結果に表示するようにしている。このtitle書き換えの仕組みを無効にする機能を提供することは考えていない。書き換えに問題があるようなら、フィードバックを送ってほしい。

Q たとえばtitleの書き換えを防ぐようなmeta robots タグを導入してはどうか?

A そういう仕組みを提供するつもりもない。

A (長山氏が熱く語りながら補足)rel="canonical"の誤用が多い。サンプルのページに記述されている <link rel="canonical" href=”http://example.com/”> をコピーしてそのまま使っているサイトが、とても多い。冗談抜きで、ものすごく多い。

こうした問題に気付いたので、グーグルはrel="canonical"の処理方法を最近変えた。

同じようにtitleタグの書き換えを拒否するようなmeta タグを導入したとしても、誤用が必ず発生する。そうしたことは避けたい。

このセッションの終了後に、イェーシュ氏は、セッションの感想を次のようにツイートした。

日本のSEOたちからの質問に答えるのは、想像していたよりもずっとずっと楽しかった!

この記事では要点だけを簡潔にまとめたが、実際のところは、1時間以上にわたる実に白熱したQ&Aセッションだった。筆者は海外のカンファレンスにもたびたび参加しているが、そうしたカンファレンスにまったく引けをとらないどころか、それ以上に中身の濃いイベントだった。

グーグルがモバイルフレンドリーツールを刷新
★★★★☆ グーグル ウェブマスター向け公式ブログ (機能は変わらず)

グーグルは、モバイルフレンドリーツールを更新した。見た目が大きく変わった。

新しいモバイルフレンドリーツール

モバイル対応もして、スマートフォンからでも見やすい表示で検証できるようになった。

またURLは次のように変更されている:

ユーザーインターフェイスは刷新したのものの機能は以前と同じだ。ただし、公式アナウンスは次のようにも言っている。

更新版のツールでは今後、新機能が徐々に追加される予定です。

どんな新しい機能が加わるのかを、楽しみに待とう。

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