第1回 Reports&Analyticsを用いた基本的なレポートとデータの扱い方

画面操作やレポートの使い方、指標はどのように集計されているか?
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿のため、編集部の見解や意向と異なる場合があります。また、編集部はこの内容について正確性を保証できません。

■Adobe Analyticsは怖くない!一緒に学ぶWebサイト分析

Adobe社が提供するAdobe Analyticsサービスに含まれるReports&Analyticsは、その多機能性と分析ツールの豊富さが際立つWeb分析ツールですが、この機能を十分に活用するためには、まずは数多くある機能を適切に理解することが大切です。
今回は第1回ということで、Reports&Analyticsの画面操作やレポートの使い方、指標数値がどのように集計されているかを改めて知ってもらい、レポートデータを正しく扱えるようご紹介していきたいと思います。

■Reports&Analyticsの画面に触れてみよう

このReports&Analyticsには様々なレポートフォーマットがあり、各指標に対応した集計データと、グラフレポートを出力してくれます。
以下は各メニューに含まれているレポートフォーマットの概要をご紹介しています。

  • 各メニューの概要
  •  サイト指標
       アクセス日時毎の各指標数値をレポート表示
     サイトコンテンツ
       ページ毎やセクション別等のサイト構成毎のアクセス状況をレポート表示
     モバイル
       モバイルデバイスからのアクセス状況をレポート表示
     パス
       ページ毎の遷移率等をレポート表示
     トラフィックソース
       GoogleやYahoo!等の検索エンジンからのアクセス元分析や検索キーワードをレポート表示
     キャンペーン
       Web上の広告やキャンペーンデータのレポートを表示
     製品
       Webサイト上の販売データをレポート表示
     訪問者保持率
       訪問毎のリピーター数や再訪問頻度等をレポート表示
     訪問者プロファイル
       PC等からのアクセス状況をレポート表示
     カスタムコンバージョン
       eVar変数に格納したデータをレポート表示
     カスタムトラフィック
       prop変数に格納したデータをレポート表示

    ■Reports&Analyticsの基本的な指標について

    次に、指標についてご紹介します。
    指標とはページビュー数や売上高など、サイトのトラフィックコンバージョンの量を示す計測値です。ページビュー数訪問回数訪問者数はReports&Analyticsの最も基本的なトラフィック指標であり、問題を抱えているページや人気のあるページの特定に役立てることができます。
    この指標をレポートフォーマットに適用することで、目的に合わせたモニタリングレポートを容易に作成することが可能です。

    • 例 ページレポートを用いた複数指標でのモニタリングレポート
    • ページレポートではWEBサイト内の各ページで集計された指標を、ページ単位で出力することができます。ここでは「ページビュー数」「訪問回数」「実訪問者数」3つの指標を同時に表示する手法をご紹介します。

       <メニュー操作>
         Reports&Analytics > サイトコンテンツ > ページ

       <指標の追加方法>
         「選択した指標」または「指標の追加」をクリックすることで、「指標セレクタ」画面で表示させる指標を、任意に最大10指標まで同時に表示させることが可能です。

      このように各レポートメニューでは、比較したい指標を同時に表示させることで、効率よくWebサイトの状態を確認することができます。

         図1 レポートの指標追加設定
            別ウィンドウで開きます
           

      ■指標数値はどのように集計されているのか?

      Reports&Analyticsを活用し、Webサイトの分析を進めるためには、指標がどのようなロジックで集計されているのかを理解する必要があります。値がどのようにカウントされているのか、一つひとつの指標について理解を深め、分析に取り組みましょう。

    • 集計の仕組み
    • Reports&AnalyticsはWebビーコン型と呼ばれる分析ツールです。
      これは、Webサイトページ内に埋め込まれたJavaScriptコードから、Reports&Analyticsのデータ収集用サーバに「イメージリクエスト」と呼ばれるデータを送信することで集計されます。
      このイメージリクエストは、Webサイトページへの基本動作としてアクセス1回につき1度送信され、この時、基本的な集計値と共に、前に設定したデータ集計用変数の値を送信することで、様々な集計データを同時に比較することが可能となります。

      各種変数の詳細は以下リンクをご覧ください。

       

      <Adobe Marketing Cloudヘルプサイト>
        ・変数 レポートでの使用方法
         https://microsite.omniture.com/t2/help/ja_JP/reference/#変数__レポートでの使用方法

    • 指標の考え方について
    •  Reports&Analyticsで指標がどのように扱われるのかをご紹介します。

      ページビューとは
       一般的な指標であり、Webサイトページの表示回数を示します。
       ページを更新(リロード)しても1ページビューをカウントします。
       主に、ページのアクセス数や1訪問あたりの閲覧ページ数、回遊率等の算出に用いられます。

      訪問とは(セッション)
       Webサイトへのアクセス回数を示します。
       ページビューと異なり、1訪問あたり何ページビューカウントしても、訪問は1回となります。
       なお、この訪問は有効期限が30分であり、自サイトへのアクセス後、外部サイト等を回遊し、再び自サイトへ戻ってきた際に、30分を超えていなければ訪問回数は1のままです。

      訪問者とは(ユニークユーザー)
       「訪問者」は、アクセス元のブラウザ内Cookie情報をもとに、一意なサイト来訪者を示します。
       この指標はCookieの有効期限内であれば、何度訪問しても訪問者数は1のままとなります。

      ■Reports&Analyticsの事例紹介

      今度は事例について触れてみたいと思います。

      前述でも登場した「訪問」と「訪問者」の指標について、違いが分かりにくいという声を多数耳にします。
      そこで、どのように集計されているのかをご紹介します。

    • 一人の「訪問者」が、あるWebサイトにアクセスをしました。
      数ページ回遊後、離脱し、翌日あらためて同じWebサイトにアクセスし、その後離脱しています。

      このような時、Reports&Analyticsでは以下のような集計が行われます。

         図2 レポートの集計結果
            別ウィンドウで開きます

      「訪問」は30分単位の有効期限に紐づいてカウントされますが、「訪問者」はCookieの有効期限内であれば、同一の訪問者IDと一致する値をカウントします。

      このような例はWeb分析を行っていると毎日のように発生しますが、このように集計される仕組みや適切なレポートを選択していくことで、最適なWebサイトモニタリングを行うことが可能です。



    次回について

    モニタリングレポートから読み解く数値分析と対策へのアプローチ」についてお伝え致します。


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    ■場所
     株式会社インテリジェンス ビジネスソリューションズ 豊洲オフィス
     〒135-0061 東京都江東区豊洲3-2-20 豊洲フロント7F
     http://www.ibs.inte.co.jp/about/access/

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    株式会社インテリジェンスビジネスソリューションズ
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