日経BPコンサル、「ソーシャルメディアセキュリティ状況調査」で「自己愛」がSNSでのトラブルを読み解く

自己愛傾向の程度とソーシャルメディアの利用状況、トラブルの発生頻度に関連性
岩佐 義人(Web担 編集部) 2014/3/28 9:25

情報通信、電子機器などのコンサルティングを行う日経BPコンサルティングは、「ソーシャルメディアセキュリティ状況調査2014」の結果をまとめ、3月27日発表した。調査は「Facebook」などのソーシャルメディアの個人利用に関する企業側の対策の現状や従業員側の意識や行動を分析し、トラブルの抑止を目的としている。調査の結果、ソーシャルメディアの個人利用とトラブルの発生の問題を読み解くカギとして「自己愛」の概念が浮上した。自己愛傾向の程度とソーシャルメディアの利用状況、トラブルの発生頻度には関連性があり、ソーシャルメディアの個人利用のガイドラインを制定・運用する上で欠かせない要素であることが明らかになった。調査は2月25日~3月4日に、人事・経営系・情報システム部門でソーシャルメディア利用ガイドライン制定と運用に関係する人(運用者)、およびソーシャルメディア利用ガイドラインの制定と運用に関係していない働いている15歳以上の人(被適用者)を対象にインターネットを利用して実施。有効回答数は「関係する人」が947件、「関係していない人」が780件だった。

従業員の個人的なソーシャルメディア利用によるトラブルが過去3年以内に発生したと回答した運用者は約3割だった。結果としては士気の低下、日常業務への支障、ブランドイメージの毀損が生じている。ガイドラインの制定状況をみると、運用者の37.2%が自社で従業員向けのソーシャルメディア個人利用ガイドラインを制定していると回答しているのに対し、被適用者が「制定されている」と回答した比率は12.4%だった。被適用者に対するガイドラインの周知が不十分であることを示している。被適用者に対し、仕事に対する話題の投稿について質問したところ、年齢が若い回答者ほど業務中のソーシャルメディア利用率が高く、男女ともに15~29歳の3割以上が業務中に利用していた。被適用者向けの調査ではソーシャルメディア利用者などの心理的特性を明らかにする目的で、心理学者・小塩真司が作成した「自己愛人格目録短縮版(NPI-S)」を用いて分析した。NPI-Sによって得た尺度を分析したところ、自己愛傾向スコアが高い回答者は業務中の仕事関連の話題のソーシャルメディアへの投稿率が高かった。ソーシャルメディアでトラブルを経験している割合も、自己愛傾向が低い層と高い層では4倍近い差があった。

日経BPコンサルティング
http://consult.nikkeibp.co.jp/

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