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全HTTPSサイトに衝撃! SSLサーバー証明書の有効期限は13か月以下にしなきゃiPhoneでエラーに!?【SEO情報まとめ】

なんと、SSLサーバー証明書を2年の有効期限で更新すると、iPhoneで接続できなくなる変更の予定があるのだという。また今回は、サイト側で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として行えることの情報を2点、紹介している。

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なんと、SSLサーバー証明書を2年の有効期限で更新すると、iPhoneで接続できなくなる予定があるのだという。2020年9月からの変更点だが、全サイト管理者が把握しておくべき動きだ。

また今回は、サイト側で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として行えることの情報を2点、紹介している:

  • 新型コロナウイルスに関するお知らせを検索結果に掲載する機能をグーグルが開始
  • イベントが「オンライン開催」「延期」「中止」になったら構造化データにも反映しよう

ほかにも、MFI、SEO思考、共用サーバーの同居サイト、HTTPS/HTTP混合コンテンツのインデックス、Search Console新機能などなど、今週もSEOに関する情報をまとめてお届けする。

  • 今さら聞けない? モバイルファーストインデックスって何だっけ?
  • 【再確認】2020年9月からのMFI強制移行、日本語アナウンスも出ました
  • SEOの成功に必要不可欠な思考×10+2
  • 同じサーバーをSEOスパム屋が使っていると、自分もスパム扱いされちゃわない?
  • グーグル、data-vocabulary.orgのサポートを4月6日に終了させずに保留
  • 混合コンテンツはGoogle検索に影響するのか?
  • 地味だけれど役に立つ機能がSearch Consoleに登場
  • 公開直後に上位表示していたページが数日すると順位が下がるのはなぜ?
  • Google社員がコメント、「どのリンクをスパムとして認識しているかをスパマーに教えるつもりはない」

今週のピックアップ

全HTTPSサイトに衝撃! SSLサーバー証明書の有効期限は13か月以下にしなきゃiPhoneでエラーに!?
2020年9月1日以降に発行の証明書から (さくらのSSL) 国内情報

HTTPSが当たり前になった時代に、衝撃的なニュースが飛び込んできた。特に、サーバー証明書を2年の有効期限で取得するようにしているサイトは注意してほしい。

SSLサーバー証明書の有効期限を398日間以下にしておかないと、iPhoneやMacからサイトを見られなくなるというのだ!

具体的には、アップルの提供しているブラウザであるSafari(サファリ)で、HTTPS通信で利用するサーバー証明書の有効期間が398日を超えている場合に、サーバーへの接続が失敗するようになるのだ。

  • この変更は2020年9月1日から有効になる
  • Safari以外のブラウザ(Chromeなど)には影響しない
  • 2020年9月1日00時00分(UTC)より前に発行された証明書には影響しない

アップルが3月に発表していた情報だが、日本語でのわかりやすい解説をさくらインターネットが公開してくれた。

アップルの狙いは、証明書の有効期限を短くすることで、セキュリティを高めることだ。セキュリティが高まるのは良いことのように思えるが、問題もある。2年以上の有効期間で取得した証明書は有効期限内だったとしても、398日を超えるとSafariからはそのサイトにアクセスできなくなるのだ。

398日は1年と33日だが、チェックの際の計算は厳密に「発行から86400秒×398日」で行われる

iPhoneの所有率が高い日本では、iPhoneのデフォルトブラウザであるSafariからのアクセスが一般的に多いはずだ。Safariユーザーからのアクセスに大きな悪影響が出ることが予想される。

2020年9月1日以降にサーバー証明書を取得または更新する際には、(その時点での最新情報も確認しながら)期限を1年程度にしくのがいいだろう(アップルは最大の有効期限を397日にすることを推奨している)。

今のところ、グーグルのChromeやMozillaのFirefoxに変更はないし、業界団体でそうした仕様が取り決められたわけでもない。とはいえ、グーグルは、証明書のライフサイクルの短縮化に向けて対応を始めている。将来的にはメジャーなブラウザが同様により短い期間の証明書を要求するようになる可能性がある。

サーバー証明書というものは、本来ならば厳格な手続きで発行しなければいけないものだ。そうしたルールによって、サーバー証明書を信用できるからだ。しかし、ルールを守らずに証明書を発行していた企業があったため、業界の流れはこうなってしまった。

ウェブ担当者としては非常に残念なことだが、やむを得ないだろう。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 念のため必見!

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策関連情報

今回は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としてサイト側で行えることに関する情報を2つ、お届けする。

新型コロナウイルスに関するお知らせを検索結果に掲載する機能をグーグルが開始
公共性が高い組織向け (グーグル 検索デベロッパー ガイド) 海外情報

新型コロナウイルス(COVID-19)に関する重要なお知らせを検索結果に掲載するための構造化データをグーグルが導入した。政府や医療機関、学校などの公共性の高い組織に利用してもらうことを想定しているようだ。

たとえば、次のようなお知らせが対象になる。

  • 屋内退避指令に関するお知らせ
  • 閉鎖に関する通知(学校や公共交通機関の閉鎖など)
  • 検疫に関するガイドライン
  • 渡航制限
  • 新しいドライブスルー検査機関に関する通知
  • イベントの開催方法変更(オフラインからオンライン)やキャンセルに関するお知らせ
  • 営業時間の変更やショッピングの制限に関するお知らせ
  • 感染拡大の統計情報と地図

この機能は現在開発中とのことで、検索結果でどのように表示されるのかはわからない。それでも、もしあなたが公共性の高い組織のウェブサイトの管理に携わっているなら、ぜひとも実装を検討してほしい。

こうした緊急事態のなか、重要な情報を対象者に検索経由でも見てもらえるのは助けになるだろう。

技術的な仕様はデベロッパーサイトを参照してほしい。

ブログでも公式アナウンスが出てている。

こちらでは、COVID-19に関してウェブ担当者が行えることの情報として、新しい構造化データ以外にも次のようなことを紹介している:

★★★☆☆
  • 公共性が高いサイトのすべてのWeb担当者 必見!
  • ホントに構造化データを極めたい人だけ
  • 技術がわかる人に伝えましょう

イベントが「オンライン開催」「延期」「中止」になったら構造化データにも反映しよう
イベント構造化データも新型コロナに対応 (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報

グーグル検索で「イベント」のリッチスニペットを表示するための構造化データで、グーグルは新しいプロパティを利用できるようにした。次の3つの用途で使える。

  • イベントのオンライン開催
  • イベントの延期
  • イベントの中止

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、予定していたイベントの開催に変更が生じた際に利用できるようにグーグルが緊急で導入したプロパティだ。

イベント内容に変更があったのに構造化データをそのままにしておくと検索結果でユーザーに誤った情報を与えてしまう。該当するサイトのウェブ担当者は対応するといい。実装の詳細については、公式ブログの記事デベロッパーサイトのドキュメントを参照してほしい。

★★★☆☆
  • イベント構造化データをマークアップしているすべてのWeb担当者 必見!
  • 技術がわかる人に伝えましょう

グーグル検索SEO情報

今さら聞けない? モバイルファーストインデックスって何だっけ?
MFIに必要な対応もふくめてあらためておさらい (サイバーエージェントSEO情報ブログ) 国内情報

MFIの導入をグーグルが正式に発表したのは、3年半近く前の2016年11月だった。十分な準備期間を設けたうえで実際に移行が始まったのは、2年少し前の2018年3月だ。発表から約4年をかけての完了となる。その間にさまざまな情報やリソースが提供されてきた。

そもそもMFIとは何を目的とした変更だったのだろうか? サイト管理者としてはどんな対応が必要だったのだろうか? サイバーエージェントのインハウスSEO責任者である木村氏が、自身の経験も踏まえてMFIをあらためて振り返っている。

おさらいとして確認しておこう。

また木村氏は、「モバイルファーストインデックスで確認しておきたいこと」として次の項目を挙げている:

  • モバイルとデスクトップでメインコンテンツに差異がないか
  • モバイルとデスクトップでサブコンテンツに差異がないか(導線など含む)
  • UXに差異がないか
  • クロール&indexまわりの制御に違いはないか
  • HTMLソースに大きな差がないか
  • レンダリング方式に差はないか
  • 画像や動画に差異はないか
  • 広告表示に大きな差異はないか
  • ユーザー行動に問題はないか
  • 表示速度に問題はないか

MFIにまだ移行していないサイトのウェブ担当者には特に役立つチェックリストだ。

また、すでにMFIに移行しているサイトでも、木村氏が、

極論、デスクトップでは見せるけどモバイルでは表示しませんとかやってたらアウトなわけですし、そのほかいろいろそれぞれのサイトに合わせて懸念点は出てくるかと思います。

3年前にほぼ対応したと思っていても抜け漏れがあるかもしれませんし、対応していなくてもそのままいくと経営判断したものも3年経てば事情は変わります。

と言うように、大丈夫だと思っていてもこのタイミングで確認しておく価値はあるだろう。

★★★★☆
  • MFIに移行していないサイトのすべてのWeb担当者 必見!

【再確認】2020年9月からのMFI強制移行、日本語アナウンスも出ました
MFI移行確認、別の方法も教えるよ (グーグル ウェブマスター向け公式ブログ) 国内情報

全サイトへのモバイル ファースト インデックス(MFI)の適用をGoogleが2020年9月から始めることを前回トップで取り上げた。公式アナウンスの日本語訳が公開されたので紹介しておく。

重要点はお伝えしたとおりだが、公式ソースとして一度は目をとおしておくことを推奨する。

ところで、自分の管理サイトがMFIに移行しているかどうかを確かめる方法も前回説明した。もう 1 つ簡単確実に知る方法があったので、追加で説明しておく。

Search Consoleの左ナビゲーションメニューから[設定]にアクセスする(下の方にある)。

設定メニュー
  • 概要セクションで「インデックス クローラ」が「スマートフォン用 Googlebot」になっていればMFIへの移行が完了している。いつMFIに切り替わったのかもここでわかる。

    インデックス クローラ: スマートフォン用 Googlebot
  • 「インデックス クローラ」が「パソコン用 Googlebot」ならMFIにはまだ移行していないことを示す。

    インデックス クローラ: パソコン用 Googlebot

前回教えた確認方法よりも今回教えた確認方法のほうがわかりやすいかもしれない。

★★★★☆
  • すべてのWeb担当者 必見!
用語集
CSS / Google Webmaster Central / Googlebot / HTML / JavaScript / SEO / インデックス / クロール / スマートフォン / ナビゲーション / リッチスニペット / リンク / 検索エンジン / 構造化データ

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